劣化しないもの:Nirvana、Mind Wide Open

自トラバで恥ずかしいですが、経過報告がてら、「劣化しないもの」についてです。前記「血と骨、まえだや、ヴィトゲンシュタイン、涅槃」ご参照下さいませ。

Nirvanaのボックスはいいです。彼らのライブを少ない映像とかライブアルバムでしから知らないぼくにとっては、ナマ感がぐぐっときました。こそこそギターを弾いてる人間としては、完成度の高いアルバム音源じゃなくて、ライブ等々の音源を聞くのは大きな刺激ですね。そういう意味でもいいです。とまあそういう屁理屈はどうでも良くて、やはりこの人たちは飽きないな、と思った。もう10年ですからねえ。しばらく離れても、結局戻ってしまう。ぼくの中では、こちらは20年近くですが、Policeと同じ感じですね。我が音の師、シンギョによると、「それはオリジナリティがあるからですよ。つまり流行によって廃れることなく、劣化しないんですよ。」とのこと。なるほどねえ深いのう。

次に、Mind Wide Open。現在序盤ですが、入りからぐっと掴みが巧い本です。ユーモア交じりで軽妙な読み口。こういう活字は内容はともかく、読んでいて心地良いですね。因みに内容もおもろいです。Brain Scienceを扱った本なんですが、難解な解説や学説じゃなくて、「なんで仕事のライバルにカクテルパーティで会って、相手が最近いかにしくったかの話しをし始めたとき、表向き同情していながら、ついニヤリとしてしまうかというと、意識的に同情するという命令を出す脳のモジュールと、ニヤリとしてしまう脳のモジュールが別で、キミの口元の制御争いをするからだ」みたいな、なかなか図星だと思われることを通じて、脳の働きを書いている本です。作者自身、「難解な解説じゃなくて、一回聞いたら、いつまでも頭に残って離れない音楽みたいな、そういう『劣化しない』知識の小粒を、この本で紹介したい」と言っていた通り、早速46ページ読んだところで、軽く2,3発かまされました。いい本ですね。読了したらまた報告します。

「劣化しないもの」これはなかなかいいキーワードですね。自分改造計画の一環として、自分もヒトに「劣化しない価値」を提供できるように、考察してみるのも面白いかもしれない。


おわり