読了:ダークタワーVII

読み終わってしまいました。

12歳の時に初めてキングの小説(Salem's Lot)を読んでから20年間。それまでの多くのキングの小説は、このダークタワーシリーズへと繋がるものでした。その全ての集大成の最後の1ページを読み終わったわけです。

もっとも強く感じたこと。つまり読後感想は、

「この物語を、最後まで読めたことに、感謝」

ということです。

考えてみると、20年。この間に、ダークタワーシリーズを途中までしか読めず、
この世を去って行った人って、どのぐらいいるんだろうか。いや数は知れずとも、必ずいるでしょう。

そんな人達と、よく出てくるローランドの昔の仲間、彼の愚直なまでのダークタワーを求める旅の途中で、屍となって逝った登場人物達とを重ねてしまいました。

物語の中身そのものもさることながら、この想いを感じさせられた、というのが、ある意味ダークタワーシリーズが、ぼくの(これまでの)生涯の中で、至上の物語である所以なのかもしれません。

20年間追いかけた物語の終焉を迎えたら、もっと喪失感みたいなものを感じるのでは、と思っていました。実際に、これまでのキングの本に比べると、相当に読むペースが遅かったです。一言一句、噛み締めて読んだ(いつもはあの文書のリズムで、がんがん読んでしまうのですが)ということもありますが、それ以上に、終わりを迎えたくない、という恐怖感、喪失感を遠ざけたいという気持ちが、なかなか本を手に取らせなかったのだと思います。でも読み終わってみると、正直、喪失感は殆ど無し。

終わり方に、不納得感を感じたり、逆に感動に号泣したりするんかな、とも思ってました。でもそれもあまり無かったです。(決して、終わり方がつまらないんじゃないと思います。読んでない方、ご安心ください。)

とにかく、ローランドの旅を、最後まで見届けられて良かった。その想いだけです。

原書で読んでいたにも関わらず、多くの皆さんに自慢しまくって、すみません。訳本はまだIVまでですから、VIIまで出るには、もうしばらくかかるでしょう。1、2年ぐらい先に映画観てしまった勢いですね。お許しください。

最後に、これだけ。ダークタワーシリーズは、不朽の名作です。まだ読まれてない方、是非ご一読ください(一冊目で諦めないように)。

そして、この物語を、ぼくらに届けてくれた、Stephen Kingという、世界屈指のStorytellerに、感謝。Thankee-sai. Long days and pleasant nights, indeed.


おわり。